母子関係からみた食
管理栄養士のユキコです。
前回に引き続き
3 「母子関係からみた食」 根ケ山 光 先生
こちらの先生のお話しから、日本と英国の親から子への食事供給の違いについて紹介します。
英国では、生後六か月になると親が主導権を握って食事を始めていきます。子どもと向かい合って座り、子どもが口を開けたら離乳食を食べさせます。
そして一歳を過ぎたあたりから、子どもが一人で食べるのを見守るため、親は手を出さなくなるそうです。
日本は、離乳食が始まると、親は子の隣に座り、子どもの気持ちに寄り添って、子ども主体で食事を進めていく家庭がほとんどです。一歳を過ぎて、離乳食も終わり、一人で食べられるようになっても、親が「食べさせてあげる」という行為はまだまだ続きます。
一歳を過ぎたあたりから、どちらの子どもの方が食事を拒否するか、という調査をしたところ、日本の子供の方が英国の子どもより拒否する子どもが多いことが分かったそうです。
日本のようにしつこく供給を続けると、好きなものを好きなように食べたい子どもと、バランスの良いものを、正しく綺麗に食べさせたい親との確執が生まれて、子は拒否してしまうのでしょう。
また、これとは別に子どもの好き嫌いに関しても、大体12歳を過ぎたころになると、それまで食べられなかったものも食べられるるようになっていく、という研究結果もあるそうです。
今回のお話しを聞いて、食事中なかなか食べない子どもに、何でも食べなさい、早く食べなさいと口うるさく言って、お互いイライラしてしまう時が何度もあったことを思い出し、反省しました。
子どもの食の自立を親は見守り、距離をとることも大切なことだと、教わりました。