子どもの食と口腔機能の発達
[2017年10月26日]
管理栄養士の有紀子です。前回に引き続き、今回は
2 「子どもの食と口腔機能の発達について」です。
歯科の観点から、離乳食の大切さをお話してくださいましたので、ご紹介させていただきます。
まず、ご自身の食事を思い浮かべてください。
白いご飯を食べるとき、硬いお肉を噛み千切るとき、ヨーグルトを食べるとき
普段は意識していないと思いますが、食べ物の形状に合わせ口の動きを変えて食べていますよね。
実は、そのような口の動きは生まれてきたら誰でもできることではなく、
離乳食のころに獲得していく機能なのです!
ではどのようなステップがあるのでしょうか。
ステップ1
(ゴックン期)
口唇をしっかり閉じて、食べ物を取り込み、飲み込みます。
→口を閉じて食べることができるようになる!
・ペースト状のものが飲み込めるようになります。
ステップ2
(モグモグ期)
食べ物を口の前方部で押しつぶします。
口唇・舌・顎の動きは左右対称の上下運動になります。
→閉じられた口の中で舌を動かすことができるようになる!
・とうふくらいの固さのものがたべられるようになります。
・
ステップ3
(カミカミ期)
前歯や歯茎などで、噛むようになります
食べ物を噛む方に舌が寄っているので口の動きは左右非対称になります。
→閉じられた口の中で、自由に舌を動かし噛むことができるようになる!
・バナナくらいの固さのものがたべられるようになります。
このように今まで母乳しか飲んでいなかった赤ちゃんも、離乳食を始める生後半年頃から徐々に、食べ物の形状に合わせ、口の中で舌をうごかしたり、噛んだりと、できるようになっていきます。
離乳食とは単に栄養を補うだけでなく、口腔機能の発達の為にもとても重要な食事なのです。
ですので、お子さんが離乳食を食べないからといって、ミルクだけにしてしまったり、ペースト状のものばかりをあげてしまうのではなく。
お子さんのお口の発達のための離乳食。という点からも離乳食について考えてみてください。